見える診療、わかりやすい診療
これまで、耳鼻咽喉科の診察では症状がある場所を観察できるのは医師だけでした。
しかし技術の発達により、内視鏡を用いて患者さんに直接お見せすることができるようになりました。当院では耳・鼻・のどの状態をモニターに映して、病状を説明し、今後の治療方針について患者さんと相談していきます。患者さんが自分の状態を直接見て理解してもらうことで、治療に前向きになっていただければ、これほど嬉しいことはありません。
以下に代表的な疾患の電子ファイバースコープの写真を掲載しておきます。
鼓膜
正常な鼓膜
急性中耳炎
鼓膜の内側(鼓室)に膿が溜まって耳の痛みを認めます。鼓膜は全体的に発赤し鼓膜の内側に膿が透けて見えます。小児に多い疾患ですが成人でも珍しくありません。
滲出性中耳炎
鼓膜の内側(鼓室)に液体が溜まって耳閉感を認めます。耳と鼻をつなぐ耳管が正常に機能しなくなることで起こります。原因として、アデノイドや扁桃が大きい場合、副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎などで鼻症状がひどい場合、加齢によって耳管の働きが衰えている場合などが挙げられます。また稀にのどに腫瘍があり滲出性中耳炎を来すこともあり注意が必要です。
副鼻腔炎(蓄膿症)
副鼻腔に溜まった膿が鼻からのどに流れて咳や痰の原因になります。治療が長引くこともあり薬で改善しない場合は手術治療をお勧めする場合もあります。
声帯
正常な声帯
声帯ポリープ
嗄声(声がれ)の原因となる良性腫瘍です。
声帯がん
飲酒・喫煙がリスクファクターとされているのどの癌です。